みなさん、こんにちは。
高見澤コンクリート事業部web担当チームです。
とっても強そうなコンクリート製品にも、弱点があることをご存知でしょうか?
今回は「FRCコンクリート」を使用した施工事例をご紹介します(^^)/
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早速ですが皆さんはコンクリート2次製品というとどの様な印象をお持ちでしょうか。
白い、固い、強い、重い、、、色々とあるかと思いますが
敢えて弱点とも言える点を挙げますと
・先程列挙しました中にもあります通り重い
・固そうに見えて、実は点で当たる衝撃には弱い
等があります。
それを解決する方法の一つに"繊維補強コンクリート(Fiber Reinforced Concrete 通称:FRC)"があります。
これはコンクリートの中に様々な繊維を混入してコンクリートの性能を上げるものです。
混入する繊維によってその特性は変わりますが、代表的なもので言うとガラス繊維、鋼繊維、合成繊維、カーボン等があります。
ある日、懇意にして頂いている建設会社の担当者から電話がありました。
その内容は、軽井沢に建設中の別荘のガーデンテラスの手摺の天端(笠木)部分をコンクリートで作ってもらえないか、というものでした。
そこで考えたのが
まず、手摺のバランスを考えると、なるべく小さく、薄いものではなくてはならない。且つ、強度は絶対に必要である
次に、手摺を使って子供達が遊ぶことも想定すると衝撃にも強くしたいし、直接手で触れるところですのでヒビ割れも抑えたい。
そして思いついたのが、化学繊維であるポリプロピレン短繊維を混入したFRCでした。
FRCを使用することにより鉄筋を無くし、鉄筋コンクリートでは実現できない薄さまで対応することが出来て
課題であった衝撃抵抗を向上させ、ひび割れ抑制にも役立ち、直接触れても問題がないもの、それらを解決するのがポリプロピレン短繊維でした。
何度も設計コンサルタント、建設会社、手摺の足の部分を作る鋼材施工業者の方々と協議し
平均長さ1200mm、厚みを34mmにした笠木を製造することになりました。
製造するにあたり苦労したのが、デザイン性が大事となる軽井沢の別荘特有のものでした。
まず、ガーデンテラスはアーチ状になっていること。
そして、お庭の見え方に影響する足の位置も全て指定されていること。
足と笠木を固定するボルトの位置も寸分違わずにしなくてはならないため、全ての笠木の長さ、Rを変えて製造する必要があります
設計、製造、そして運搬に細心の注意を払い、何とか納品する事ができました。
見た目は普通のコンクリート製品とほぼ相違ありません。
※製品の周りの白いものは保護用のシートです
そして、完成しました手摺がこちらです。濃いグレーに着色してあるものが今回製造しましたFRC製の笠木です。
なかなか"COOL"じゃないですか?
聞いた話ですが、この別荘の持ち主は日本人ならどなたでもご存知の世界有数のメーカーである創業家の方との噂。
ガーデンパーティーの際には、セレブな皆様が手摺に置いたグラスにシャンパンを注ぎ、オマール海老を片手に談笑されることでしょう。
そんな時に「この手摺イイね!我が別荘にも付けよう!」なんて話になったら嬉しいものです。
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随時、現場を追加していきます。こちらもぜひご覧ください。
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